自動販売機


清涼飲料メーカー

自動販売機は戦後日本の景気と共に台数を伸ばしてきたのです。
自動販売機


日本の自動販売機はコカ・コーラの成長なくしてはこれほどまでに台数を伸ばしていなかったでしょう。
コカ・コーラの誕生


高梨仁三朗氏「日本におけるコカ・コーラビジネスの父」である。
コカ・コーラ「日本での歴史」


高度成長に合わせて団塊の世代が育ち、自動販売機もまた台数を伸ばしていったのです
世界一の自販機大国





飲料水各社

日本コカ・コーラ株式会社

サントリー株式会社

キリンビバレッジ株式会社

アサヒ飲料株式会社

大塚製薬

伊藤園

ダイドー・ドリンコ

株式会社ポッカ・コーポレーシャン

カルピス株式会社






自動販売機の拡大

自動販売機は

高度成長の1954年(昭和29年)11月から始まった神武景気から

1973年10月の第一次石油危機までの19年間、

大きく台数を伸ばしたのです。



この19年間のGNPは1955年は8兆3991億円で1973年のGNPは112兆5195億円に大きく伸びたのです。

この19年間に日本人の生活様式は大きく変わり、3種の神器(テレビ・洗濯機・冷蔵庫)であり自動販売機であるのです。



1954年(S29)11月〜57年(S32)6月までの42ヶ月  神武景気

1958年(S33)6月〜61年(S36)12月までの31ヶ月  岩戸景気

1962(S37)年10月〜64年(S39)10月までの24ヶ月  オリンピック景気

1965年10月〜1970年までの57ヶ月   いざなぎ景気

1971年12月〜1973年11月までの23ヶ月  田中角栄の列島改造景気




最初は30年代にガム・ジュースやたばこの自動販売機が作られ始めたのです。

ジュースの自動販売機


昭和32年、ホシザキ電機は日本初のジュース自動販売機を発表して、一躍脚光を浴びたのです。

「10円ジュース」と呼ばれ、10円硬貨を入れるとジュースが紙コップに出てくるのです。

昭和36年ホシザキ電機がそれまでの自販機の改良型である、「オアシス」を作り、爆発的な自販機ブームを出現させた。

機械上部にアイキャッチ用の噴水が取り付けられていたことから「噴水型ジュース自販機」と呼ばれ自販機の発展に大きな役割を果たしました。





ガムの自動販売機


国栄機械製作所が1958年にハリスのチューインガムの自動販売機を作る。

団塊の世代にはなつかしいハリスのチューインガム

「名犬リンチンチン」のラスティー・ハリス伍長の提供元でしたよね。

こんな時間帯にテレビで放映されていました。


< 日本テレビ

放送期間:1956年11月12日〜1960年12月29日

放送日:火曜日18時15分〜18時45分

(当初は、月曜日20時30分〜21時00分)

キャスト:リー・アーカー、ジェームズ・L・ブラウン






たばこ自動販売機


1958年国栄機械製作所がたばこ自動販売機を作った。

1962年、アメリカではたばこ自販機が80万台の普及をとげていた、それに注目した日本専売公社が1966年ごろから自販機の活用を始めた。

1970年代に「集中購買制度」を取り入れて自販機の大量仕入れで安く小売店に自販機を供給したことが自販機の増加に大きく関係している。

たばこ自販機台数

1959年 185台

1966年 5136台

1975年 22万7千台

1990年 44万3千台

2002年 62万9千台





WHO(世界保健機関)が開催した「たばこと健康に関するWHO神戸国際会議」の神戸宣言では、「たばこの自販機は世界的に禁止されるべき」と強く世界にアピールしているのです。                        
 参考文献:自動販売機の文化史                               
 著者:鷲巣 力


自動販売機は利益を生むのか?


最近は街の至る所に自動販売機が設置されています。

タバコの自動販売機・清涼飲料水の自動販売機、・お酒の自動販売機等あれだけあって自販機のオーナーさんは儲かるのだろうか。

清涼飲料水の自動販売機は一台40万〜50万もするのです。

5年使用するとして50万円では1日274円になる。それに電気代、人件費を加えると、一日何本売らないといけないのか?

街中に有る清涼飲料水の自動販売機からは飲み物が沢山売れているようには見えないのだが!!

しかし、自動販売機が撤去されるのを見たことがないので、やはりそれなりに売れて、利益が出ているのでしょうね。

調べによると、自販機を設置して手数料・電気代を引いて1年間に平均して5万円から15万円の利益を生むそうです。




自動販売機の歴史

紀元前の古代エジプトの神殿に設置された聖水の装置がルーツではないかと言われています。てこの原理を応用したもので硬貨を入れると受け皿が沈み、それが元に戻るまで水が出たのです。

日本では1904年に俵谷高七が1904年に発明した「自動切手販売機」が最初である。

大正時代にも菓子販売機などが出来たが広く一般的には広まらなかった。



1957年、のジュースの自動販売機が初めて登場しました。
日本自動販売の機械は飲料のメーカーさんには利益の取れる販売方法であり、消費者には珍しさがあり全国に広まったようです。

この年、コカ・コーラさんがビン入りコーラを自動販売機で販売開始しました。

1960年代に入り、アベックス・ユニマットがカップ式自動販売機をオペレーターとして事業に着手しました。

自動車工場の休憩室に設置し、休憩時間の必需品になったのです。


1972年にホットな飲み物を提供する自動販売機が出ました。

1973年には缶入りの自動販売機。

1976年にはカップの温冷の自動販売機。


自動販売機の普及台数・金額



平成16年12月末
商品 台数 前年比(%) 自販機金額 前年比(%)
清涼飲料水

2,230,600

102.0

2,275212,000

101.3

牛乳

179,900

100.1

173,063,800

100.1

コーヒー・ココア(カップ)

158,000

99.7

157.684.000

98.5

酒・ビール

76,700

91.1

134,225,000

85.8

飲料 小計

2,645,200

101.4

2,740,184,800

100.2

ガム・パン・アイスクリーム・冷凍食品他
食品自動販売機 小 計

117,200

93.5

91,544,000

95.1

たばこ 小計

622,400

99.4

1,964,561,330

99.3

乗車券

20,600

100.5

1,465,750,000

99.6

食券・入場券・貸靴券他

21,000

100.0

216,300,000

100.1

券類 小 計

41,600

100.2

1,682,050,000

99.7

切手・はがき・新聞・写真シール・雑誌
小 計

902,000

99.6

347,627,700

99.6

自動販売機合計

4,328,400

100.5

6,825,967,830

99.7

両替機・ビデオソフト・コインロッカー
自動サービス機小計

1,219,700

100.6

97,433,600

102.0

総合計

5,548,100

100.5

6,923,401,430

99.7

自動販売機の問題点


1.景観

街中至る所に自動販売機が有る国は日本だけのようですね。

たばこ・お酒・清涼飲料など兎に角どこにでもある。

住宅街の中にも自動販売機が設置されている。

こんな場所にあって利用する人がいるのだろうかと疑問に思うところにも置いてある。

じつに美観を損ねていると思う。


ここまで来ると消費者に対しての便利さが度を越しているように思える。

長野などのリゾート地では条例を定めて設置を規制しているところもあるようだ。

静岡・京都などでは自動販売機の台数を制限して、その町並みにあうように規制する動きがある。

とてもいい事だと思いますね。



2.電力

消費電力についても問題があるようです。

自動販売機の消費電力を抑えるために「エコ・ベンダー」が開発されました。




3.ポイ捨て問題

飲料の缶やペットの問題です。

人が見ていなければポイ捨てをする。

道路の中央分離帯は空き缶の山が出来ています。

廃棄物問題やリサイクル問題と関連してくるのだと思いますが、個人のモラルにも問題があります。

家の中でポイ捨てしているのでしょうかね!!

とても考えさせられる問題です。










自動販売機トップへ BLOGへ 青春トップへ
関連リンク
2006  自動販売機